のぼう途たくふぁんの戯言

心はいつも涅槃寂静

【無意識に潜む悪魔】

「昼間はアウシュヴィッツの囚人たちをかたっぱしりから射殺したり、あるいはガス室で殺したり、そして物のように焼却し、埋めていく。そういう暮らしをしているナチの将校や家族たちが、週末の土曜日になると夕方たからコンサートに集まってきて、そこで演奏される音楽に、どの音楽ファンも及ばないぐらい純粋に感動する」

フランクルの『死の国の音楽隊』より

 

「日本敗戦後..省略..ソ連軍はあっという間に、ぼくら家族が住んでいた家も接収され、着の身着のまま放り出され、そしてセメント倉庫に難民キャンプに収容されてしまったのですが、..省略...ソ連軍の兵士というのは、なんと野蛮な、なんと無教養な、なんと残酷な連中だろう、...省略...そんな中、ソ連軍の兵士たちの合唱がきこえてきたのです。その歌がじつに見事な、三部合唱か四部合唱か忘れましたが、素晴らしいコーラスになっていて、その歌をうたいながら彼らが目の前を通りすぎ、そして夕闇なかにずうっと消えたいく」

五木寛之の『大河の一滴』より

 

この違和感。。。

それは戦時中、戦後間もなくのことだけではないと思うております。

 

切り刻んだ豚肉を喰らいながらも、

どうぶつ番組で豚を見て「可愛い💗」と心からときめいているタレント。

 

「ストレスフリーに愛情たっぷりに育てた豚です。柔らかく美味しく出来上がっております」

 

違和感を感じるのはわたくしめだけでしょうか。

 

みんは自分の都合で生きているんですよね。

 

金を稼ぐためとか、

健康のためとか、

美容のためとか、

 

純粋に「生きる」ためだけに殺生し、喰らい、生きているのは人間以外の動物だけのように思います。

知恵があるからこそ煩悩が生まれてしまう。

発展や進化ってて何なのでしょうか。

自然を壊し、動物を殺し、人間同士で争って、自分の有益のことばかり考えて、それで発展とか進化とかそんなに人間って偉いのでしょうか。

 

 

感動したり慈しむ感情がありながらも、無意識に悪魔が潜んでいる。

 

 

もちろん、わたくしにもね。

 



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↑義実家裏山の竹林

 

たくふぁん